この記事をお読みの方は

  • 新規で建設業許可取得したいけどやり方がわからん・必要要件は?・必要書類は?
  • 申請費用はいくらくらいかかるの?
  • どれくらいの期間で許可が降りるの?
  • 結局自分でできるの?

と思われているはずです。

そんな皆様の為にこの記事では一から建設業許可を申請するまでの手続きや申請方法などお伝えします。

もし、わからないことがあれば当所までご相談いただければ幸いです。👉更新の建設業許可についてはこちら

目次

1.新規建設業許可の取得流れ、要件、必要書類まとめてみた

2.新規申請費用について

3.申請日の注意点

4.建設業許可は自分でできます!

5.実際やってみると複雑で大幅に”時間”が取られます

1.新規建設業許可の取得流れ、要件、必要書類まとめてみた

→建設業許可が必要なケース:建設業を営む個人事業主や法人の場合軽微な工事を除いて※1建設業の許可が必要となります。

また、建築一式工事の場合※2は請負代金の金額が1,500万円(税込)以上の工事または、延べ面積が150㎡以上の木造住宅工事も建設業許可が必要になります。

※1軽微な工事とは? 1件の請負代金が500万円未満をいいます。

※2建設一式工事とは? 土木一式工事を除いた27業種の建設業を組み合わせて、総合的に企画立案・指導・調整を元に建築物を建設する工事をいいます

図にすると以下のようになります 

また、建設業29種類はこちらからご確認ください→29種類の建設業種

次に取得に際して必要要件をお伝えします

6の必須要件

1.経営業務管理責任者がいること(令和2年の改正についてはこちら)

2.専任技術者を事業所ごとに置いていること

3-1.一般建設業の場合で500万円以上の純資産又は資金調達能力があること

3-2.特定建設業の場合「」ない全て満たす必要がある→「欠損の額が資本金の20%を超えない+流動比率が75%以上+資本金2,000万以上+純資産額4,000万以上」

4.欠格要件に該当していないこと

5.請負契約に誠実性があること

6.社会保険に加入していること(令和2年の追加要件)

上記の要件を全て満たすことで建設業許可の申請が可能です。一つずつ解説していきますのでご確認ください。

1.経営業務管理責任者がいること(令和2年の改正で一部該当する要件が緩和されました。→詳細)

ここでは⑴個人事業主の場合と⑵法人の場合で若干要件が変わります。

個人事業主の経営業務管理責任者→事業主本人or支配人登記した支配人であること。+下記のいずれかに該当

①:許可を受けようとする建設業に関して、5年以上経営業務管理責任者としての経験有り

例)管工事業の許可を受ける場合

α:管工事業を行う〇〇工業で5年以上の自営経験あり→OK β:建設工事業に関して6年以上の経験あり→NO

②:許可を受けようとする業種以外の建設業に関して、6年以上経営業務管理責任者としての経験を有り

例)塗装工事業の許可を受ける場合

α:内装仕上工事業(他業種でも可)に関し6年以上の経営業務管理責任者有り→OK β:自営業をする前に前職のほ装工事業の会社に勤め普通社員として6年以上従事していた→NO

③:許可を受けようとする建設業に関して、6年以上経営業務を補佐(個人事業主においては妻子や共同経営者などが補佐にあたります。)した経験有り

例)建築工事業の許可を受ける場合

α:建築工事業を行う××建設は家族経営してきた。妻は経営補佐として夫を6年以上支えてきた→OK

β:建築工事業を行う▲▲建設は社長一人で経営してきた。親友のK君がたまに仕事を手伝いに来て6年以上それが続いた→NO

法人の経営業務管理責任者→常勤の役員であること。+下記のいずれかに該当

①:許可を受けようとする建設業に関して、5年以上経営業務管理責任者(※)としての経験有り

※建設業法施工令第3条→支店又は営業所の代表者を指す(支店長や所長)

例)管工事業の許可を受ける場合

α:管工事業を行う〇〇工業で5年以上の自営経験あり→OK β:建設工事業に関して5年未満の経験あり→NO

②:許可を受けようとする業種以外の建設業に関して、6年以上経営業務管理責任者としての経験を有り

例)塗装工事業の許可を受ける場合

α:内装仕上工事業(他業種でも可)に関し6年以上の経営業務管理責任者有り→OK β:自営業をする前に前職のほ装工事業の会社に勤め普通社員として6年以上従事していた→NO

③:許可を受けようとする建設業に関して、6年以上経営業務を補佐(法人においては役員に次ぐ人→建築部長など)した経験有り

例)建築工事業の許可を受ける場合

α:建築工事業を行う××建設(株)で建築部長として6年以上の経験がある→OK

β:建築工事業を行う▲▲建設で建築課の係長として6年以上の経験がある→NO

以上が、経営業務管理責任者の内容となります。

2.専任技術者を事業所ごとに置いていること(要件が一般建設業許可と特定建設業許可2つに分かれます。)

専任技術者とは?→各建設業において専門的な技術や経験を持っている者のことを言います。

実務経験とは?→建設工事の施工に関する技術上の全ての職務経験(雑務や事務は含みません。)

指導監督的な実務経験とは?→工事現場主任または、工事現場監督のような資格。工事の技術面を総合的に指導した経験をいいます。

一般建設業許可の場合 前提:許可を受けようとする業種の工事について

①−1:中高一貫又は高校の指定学科卒業(※参照)+5年以上の実務経験

①−2:(専門学校・短大・大学のいずれか)指定学科卒業(※参照)+3年以上の実務経験

②:学歴・資格の有無を問わず10年以上の実務経験

③:国土交通大臣認定の資格を有する者(※資格一覧参照)

特定建設業許可の場合 前提:許可を受けようとする業種の工事について

①:国土交通大臣認定の資格を有する者(※資格一覧参照)

②:一般建設業許可の専任技術者要件のいずれかに該当+4,500万円(税込)以上の工事について2年以上指導監督的な実務経験を有していること

③:国土交通大臣が、上記①②に掲げる者と同等以上の能力を有すると認めた者(※詳細)

④:7業種(土木・建築・管・綱構造物・ほ装・電気・造園)については①又は③に該当する者

最後に注意点ですが、既に登録された営業所がある専任技術者は

他の事業所または営業所の技術者になることはできません。

3-1.一般建設業の場合で500万円以上の純資産又は資金調達能力があること 3-2.特定建設業の場合「」ない全て満たす必要がある→「欠損の額が資本金の20%を超えない+流動比率が75%以上+資本金2,000万以上+純資産額4,000万以上」

一般建設業の場合は下記①〜③のいずれかに該当することが必要です。

①500万以上の純資産

②500万以上の資産調達能力(担保可能な不動産や金融機関から資金融資が受けられるか否かで判断されます)

③許可申請直前の過去5年間で許可を受け継続営業した実績がある(更新建設業許可の要件です)

特定建設業の場合は下記①〜④全て満たす必要があります

①欠損額が資本金の20%を超えないこと

②流動資産比率が75%以上

③資本金2,000万以上

④純資産額4,000万以上

Q:なぜ特定建設業だけ要件が厳しいのか 

A:1件の建設工事について下請けに出す代金合計が4,000万円以上を超えても受注可能になる。つまり、特定建設業許可を受ける業者は元請け業者になる場合が多く、金額の大きさ+下請けに任せる責任も負わないといけないことが理由です。

4.欠格要件に該当していないこと

下記①〜③に該当すれば欠格要件とみなし許可受けられません

①:許可申請又は、付随の添付書類の中に重要事項について虚偽の記載がある。または重要な事実記載が欠けているとき

②:法人の役員、個人事業主本人、支店長や営業所長等がいずれかの要件に該当するとき

1.成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ない者

2.不正の手段により許可を受けたことなどにより、許可を取り消され、取り消しの日から5年を経過しない者

3.許可を取り消されるのを避けるため廃業の届け出をした者で、届け出の日から5年を経過しない者

4.建設工事を適切に施工しなかったために公衆に危害を及ぼし、又は及ぼす恐れがあった大である時

5.請負契約に関し不誠実な行為をしたことにより営業停止を命じられ、その停止期間が経過しない者

6.禁固以上の刑に処せられ、刑の執行を終わり、又は刑の執行を受けなくなった日から5年を経過しない者

7.一定の法(建設業・建築基準・宅地造成等規制・都市計画・労基・職安・労派・景観)に違反したことにより、罰金刑に処せられ、刑執行を受けなくなった日から5年を経過しない者

③:役員等に暴力団や過去5年以内に暴力団員だった者が含まれている法人、個人、暴力団員等に事業活動を支配されている者

5.請負契約に誠実性があること

法人または個人が、請負契約に関して詐欺、脅迫、横領、工事内容について違反などする恐れがないことを要件としています。

6.社会保険に加入していること(令和2年改正により新設された要件)

社会保険→①健康保険+②厚生年金+③雇用保険の3つを指します

①+②

個人事業主:従業員を5人以上雇っている場合→社会保険の加入が必須です。(なお、事業主は不要です)

法人1人でも従業員を雇っている場合→社会保険の加入が必須です。(役員も含めて必要です)

常時1人以上の従業員を雇っている場合加入が必須です。

雇用保険はあくまで労働者を守るための保険ですので、事業主や役員等の方は加入できません

以上が許可必須要件の具体的内容です。

次は申請の必要書類についてです。また、都度必要書類は変更や追加が生じます。必要書類の下に愛知県の建設業許可の手引きを載せておきますのでご確認ください。

※正本1部、副本1部の計2部が必要になります。

◎:必要書類 ○:必要に応じて提出 法:法人申請で必要 個:個人申請で必要

<本綴用>

番号様式番号申請書類の必要性提出書類
1号表紙+建設業許可申請書
別紙一役員等の一覧表
別紙二(1)営業所の一覧表
別紙三県証紙貼付
別紙四専任技術者一覧表
2号工事経歴書
3号直前3年の各事業年度における
工事施工金額
4号使用人数
6号誓約書
11号建設業法施行令第3条に規定する使用人の一覧表
定款
15、16、17
、17号−2、17号−3
財務諸表
18、19号財務諸表
1020号営業の沿革
1120号−2所属建設業者団体
127号ー3健康保険等の加入状況が確認できる写し
1320号-4主要取引金融期間名

<別綴用>

番号様式番号申請書類の必要性提出書類
表紙
登記されていないこと
の証明書
身分証明書
7号経営業務の管理責任者
の確認資料
経営業務の管理責任者
の略歴書
8号専任技術者証明書(新規)
修業(卒業)証明書
資格証明書の写し
9号実務経験証明書
10号指導監督的実務経験証明書
監理技術者資格者証写し
11号−2国家資格者等・監理技術者
一覧表
12号許可申請者の住所、生年月日等に関する調書
13号建設業法施行令第3条に規定する使用人の住所・生年月日等に関する調書
14号株主調書
10登記事項証明書
11納税証明書

<確認資料等>

番号様式番号申請書類の必要性提出書類
印鑑証明書
預金残高証明書
7号関係経営業務の管理責任者
の確認資料
7号−3関係健康保険証・厚生年金・雇用保険の加入を証明する資料
8号、10号関係専任技術者の確認資料
(指導監督的実務経験確認資料も含みます)
営業所の確認資料
11号関係建設業法施行令第3条に規定する使用人の確認資料
11号−2関係国家資格者等・監理技術者の確認資料
81号関係法人番号証明する資料

こちらを基にした一覧表となります。 👉愛知県建設業手引きP12〜P19

2.新規申請費用について

「これなら自分でもできそうだな!」、「時間もあるし自分で申請する!」という方は下記をご覧ください。

サービス区分申請先許可区分収入証紙等の実費
建設業許可(新規)知事一般・特定90,000円
建設業許可(新規)大臣一般・特定150,000円

「こんなに書類作成する時間がない!」、「現場が忙しくそれどころじゃない!」という方は下記をご覧ください。

サービス区分申請先許可区分収入証紙等の実費h&m行政書士事務所
報酬額
(個人許可の料金です)
建設業許可(新規)知事一般90,000円〜165,000円(税込)
とある条件で最大
155,000円(税込)
建設業許可(新規)知事特定90,000円〜180,000円(税込)
とある条件で最大
170,000円(税込)
建設業許可(新規)大臣一般150,000円〜220,000円(税込)
とある条件で最大
210,000円(税込)
建設業許可(新規)大臣特定150,000円〜235,000円(税込)
とある条件で最大
225,000円(税込)
サービス区分申請先許可区分収入証紙等の実費h&m行政書士事務所
報酬額
(法人許可の料金です)
建設業許可(新規)知事一般90,000円〜200,000円(税込)
とある条件で最大
190,000円(税込)
建設業許可(新規)知事特定90,000円〜215,000円(税込)
とある条件で最大
205,000円(税込)
建設業許可(新規)大臣一般150,000円〜255,000円(税込)
とある条件で最大
245,000円(税込)
建設業許可(新規)大臣特定150,000円〜270,000円(税込)
とある条件で最大
260,000円(税込)

なお、当所の理念にある”時間”を第一にして受任した段階でスピーディーな書類作成と申請処理をさせていただき、随時の業務報告をお客様にさせていただきます。

また、当所に依頼されて万が一、申請後許可が降りなかった場合は全額返金とさせていただきます。

👉詳しくは当所料金設定方法について

3.申請日の注意点

建設業許可の申請窓口は知事許可と大臣許可によって異なります。下記に申請窓口を載せておきますのでご参照ください。

・愛知県知事許可👉申請窓口一覧

・大臣許可👉申請窓口一覧

なお、窓口対応が可能な日時は平日の9:00~16:30までとなっております。

また、申請→許可完了までの期間は2~3ヶ月ほどの時間がかかります。

4.建設業許可は自分でできます!

以上のことから新規建設業許可の申請は自分でもできます!

しかし、かなりまとまった”時間”と何度も官公署や地方行政機関に出向くことが必要になりますので、それなりの”手間”がどうしてもかかってきます。

5.実際やってみると複雑で大幅に”時間”が取られます

上記4でも挙げたように複雑な申請処理、書類作成などまとまった時間が必要になります。

法人会社である程度従業員や事務職員がいる建設会社ならできないこともないですが、親方が複数の現場を掛け持ちで経理、事務処理をこなしている会社や事務所は申請関係に時間を充てられるのはほぼ不可能になります。

もし下記条件に当てはまる方は当所までご相談ください。

1.建設業許可取得のための書類作成や申請処理の手間をお願いしたい方。

2.現場や本業が忙しくとにかく時間を大切にしたい方。

3.建設業許可だけでなく、今後の建設業経営や公共入札を視野に入れた建設関連の長期的なサポートを求めている方。

4.個人事務所→法人成り、補助金関連、外国人雇用などあらゆるビジネス的なサポート、知識を求めている方。

5.自分で申請した過去があり不許可になった方、許可申請している最中だが誰かに頼みたい方。